第27回「飛蚊症について」

小さな黒い点が「蚊」のように目の前を飛んでいるように見える

今回は「飛蚊症」についてのお話です。

皆さんの中にも飛蚊症については自覚症状のある方がいらっしゃるかもしれませんが、割と身近な眼の症状の一つとも言えます。

飛蚊症は眼の中にある硝子体に、加齢による変化で濁りが生じることで発症します。

一般的には小さな黒い点が「蚊」のように目の前を飛んでいるように見える状態です。

表現の仕方はそれぞれ皆さん違いますが、小さな黒い点、膜のような影、ゴミのような浮遊物が目の動きによって微妙に動くような感覚です。

眼の中はゼリー状になっており、加齢に伴って濁りが生じてきます

眼の中はゼリー状になっており、正確にはコラーゲンの線維組織と水分の混合物で構成されたものを硝子体と呼んでいます。

若い時には非常に綺麗で透明なゼリー状も、加齢に伴って線維組織と水分の分離が始まり、進行していくことで濁りが生じ、線維組織の膜状のようなものが出てきます。

外からの光がその不純物を通過する時に黒い影ができ、それを蚊のような黒い点として人の眼は反応します。

多くの方は暫くすると目が慣れてきて違和感が少なくなる

これは加齢から生じるものですので、硝子体の変化が網膜まで及んでいなければ特に治療の必要性はないと言われています。

感じる黒い点などは消せませんが、多くの方は暫くすると目が慣れてきて違和感が少なくなってきます。

気になった時には必ず眼科を受診

硝子体に変化が生じているか否かは見た目では当然わかりません。

影響があるようなレベルでは網膜裂孔、もしくはそれが進行して網膜剥離に繋がる場合があります。

剥離を起こすと緊急性も高くなりますので、気になった時には必ず眼科を受診し、散瞳検査を行って眼の奥までしっかり検査を受けましょう。

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