第3回 「白内障の種類」

前回に引き続き、今回も白内障の種類についてのお話です。

年齢を重ねることで本来透明の水晶体に、濁りが生じてくるのが白内障です。それにより光を通す量が変化して、視力に影響を及ぼします。

・後嚢下(こうのうか)白内障

ごく初期の段階から症状が現われる進行の早い白内障と言われています。
水晶体の光の通り道である中央部にガラス状の濁りが生じるので、初期の頃から眩しさを感じて視力の低下が起こります。
リウマチ、膠原病、ぜんそくなどで副腎皮質ステロイドホルモンを長期にわたって服用している方や、糖尿病、アトピーの方などによく見られます。
白内障というと一般的には高齢者の疾患というイメージが強いですが、アトピー性の白内障は10歳代後半から20歳代ぐらいの方に生じることもあります。

糖尿病の方は白内障の進行が早くなります。これはソルビトールという特殊な糖が水晶体の中に蓄積し、浸透圧が変わることが原因といわれています。
アトピー性白内障も進行が非常に早いといわれています。加齢による白内障は数年単位での進行ですが、アトピー性のものは数ヶ月で一気に悪くなり、しかも水晶体のまわりの部分の皮質が溶けて真っ白になるまで進行します。
いずれにしても白内障は手術で治療が可能です。

次回は緊急を要する白内障のケースについてお話しします。

見え方に関するお悩みやお困りごとは、金鳳堂にご相談ください。