第5回 「白内障の若年化について」

白内障は高齢になってから症状が出てくるものだと思っていませんか?
実際に視力の相談に来店されるお客様からも
「白内障は70歳以降になってかかるものだと思っていた」
「この若さで白内障になるなんて考えもしていなかった」
「白内障は手術以外に治療法はないの?」
などといったお声を頂戴しております。

若年性白内障

ここ数年では20代、30代、稀に10代のお客様で白内障と眼科で診断された方も多く見受けられます。
統計では60歳以上の80%が白内障と言われており、加齢性による白内障が多いのですが、昔と違うのは手術のタイミングです。
以前は水晶体がかなり濁ってきてから手術を行うケースがほとんどでしたが、最近では日常生活に支障が出始めたら手術を検討する方が増えたことによって、若い世代の患者様が多くなっているのかもしれませんね。
20代、30代で発症した方は「若年性白内障」と呼ばれ、進行が早く急激に視力が落ちていくようなケースも増えてきています。

早めの眼科受診をおすすめします。

若年性白内障の主な原因としては、
・ アトピー性皮膚炎
・ 糖尿病などの全身疾患
・ 目を激しくぶつけるようなケガの外傷歴
・ 網膜剥離などの眼疾患
・ 遺伝性、放射能や赤外線の照射
・ ステロイド系薬の内服による副作用
・ 過度なストレス
などが挙げられています。

目のかすみや視界がメガネをかけてもボヤける、眩しくて見にくいなどの症状があれば、早めの眼科受診をおすすめします。
白内障と診断されても、必ずしも直ぐに手術というわけではありません。
進行具合によっては点眼薬による抑制治療で経過観察になるケースもあります。
ただし、抑制薬で白内障が改善されるわけではありません。
日常生活に支障が出れば手術によって眼内レンズの移植が必要になります。

若いのに眼内レンズだなんて・・・と思われるかもしれませんが、むやみに手術を先送りにしていると進行して他の眼疾患を併発したり、手術の難易度が高くなるだけで良いことは一つもありません。

若くして白内障の症状が出た方にお話を聞くと、実は見えにくかったのはもっと以前からで、メガネでも何となく見えていたし、仕事も忙しくて放置していたとのこと。
本当に見え難くなってからでは遅いケースもあります。
真っ白に濁った眼は眼底が綺麗に透見できず、手術後に異常が見つかることも想定しなければなりません。
金鳳堂では「年齢が若いから眼の病気とは無縁」とは思わないように視力測定時にできる限りの情報をお客様から伺うようにしています。

見え方に関するお悩みやお困りごとは、金鳳堂にご相談ください。